monologue/雛鳥むく
 
王国はいつまでもそこにありますように
ありつづけますように

(そこ、
という代名詞の罪ぶかさについて考えていた)
尾を振りながら過ぎ去っていくいくつかの流体
真白の雪原がどこまでも広がっていますこれは
(げんじつですかげんそうですか)







脅威でしたそれは
いちにちになんにん殺せば気がすむのか
語彙を費やして空虚な詩を書くように
かならずしも許されることではないから、
(間引き、間引き、間引き、
漠然とした口腔に呑まれ
形骸するシニフィアンと、)
 「貝塚ですかここは。
許されることではありませんこれは
 「これが祈りであるはずはない
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