予感/まーつん
 
なにかが 出てきそうだ
僕のおなかの あたりから

いつも 予感がある
それは身じろぐ 胎児にも似て
この意識の どこか内側の さらに内側にある
見えない子宮の中で もがきながら 訴えている
ここは狭いし 窮屈だよ どうか 出しておくれよ と

そこで僕は 机に向かい 
白い紙の上に 自由にしてやる
ペン先から滴り落ちる インクの文字の連なりを

それは 絡み合う遺伝子の コードにも似た
一つの身悶えする 生き物
イメージ という名の
虚ろなる 種族

それは伸びをし 首を回し
血まみれの顔で 周りを見回し
そうして 新鮮な空気を 味わっている

僕は 
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