デート/はるな
 
、ほんのすこし先を生きていれば、次の一万分の一秒に足をかけられるとは思わない?
君は、ずっと、次の一万分の一秒―一億分の一秒でもいい―に足をかけて、たとえそのすき間が君をとらえても、えいと力を入れてこちらの時間に戻って来るんだ。」

「素敵な考えだとは思う」
「でもそれがわたしにできるかしら」

「工夫するんだよ」

「でもだめだわ」
「だってもし、足をかけたその一億分の一秒がすき間だったらどうするの?間抜けね、わたしは自分からその永遠に身を投げることになってしまう」

「そのときは」
「そのときは足を引っ込めればいいんだよ。またやり直せばいい。
 僕は思うんだ。時間とい
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