歌謡曲日和 -あさき 赤い鈴-/只野亜峰
横浜の 埠頭(はとば)から 汽船(ふね)に乗って
異人さんに つれられて 行っちゃった
今では 青い目に なっちゃって
異人さんの お国に いるんだろう
赤い靴 見るたび 考える
異人さんに 逢(あ)うたび 考える
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詩の解釈にまつわる議論なんてものは今も昔もあるようで、雨情の『赤い靴』も特定の個人をモデルとした作品であるという解釈が真しやかに語られ、一時期はその解釈が定説にまでのぼりつめたようですが、その後に『定説』に対する批判が起きたり、雨情の親族から実在のモデルはいないという主張がされたり、いやこの詩は社会主義的ユートピア
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