春はGじゃん/salco
 
 春はGじゃん。卒業生の賞状筒携へてときめく去りぎは、風も温みて、
毛織物など藍(いんぢご)の内にこそ重ぬれば綿の膝丈袴(すかーと)ひらめきたる。

 夏はのーすり。日頃の腕立てすればさらなり、きゃみもなほ。肩口より
白きかひな浅黒きかひな伸びやかに出でたる、ぱっつんぱっつん太やかな
るも、ぶにょぶにょ老ひたるも、そはそでをかし。おらおら系がてん系の
むきむきしたるも超をかし。

 秋は革。乗馬長靴(ぶーつ)履きて膝下長く見ゆるに、牛革(かーふ)、羊革(しーぷすきん)など上衣も着
て、未蘭(みらの)風、紐育人(にゅーよーかー)ぶるもつきづ
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