春はGじゃん/salco
きづきし。巻きて肩掛、中折れ帽子かづきた
るを、なげなりに装ふは、いと難し。思ひ煩ひて、合革洋袴(ぱんつ)に軍用外套(みりたりーこーと)、当直兵編帽子(わっち)など耐久系(へびーぢゅーてぃー)、煤け大年増のあやしう御鍋めくは言ふべきに
あらず。
冬は羽毛(だうん)。雪の降るとも暖まさる外衣(あうたー)あらず、克什米爾(かしみや)のいみじう軽き
も、婆襯衣(しゃつ)も、いと寒きに、通夜告別式など火急おきて、本堂斎場に侍り
たるは、いとわびし。精進となりて、ぬるくゆるびもていけば、貼る懐炉
喪服の中にて赤熱あちち。
清掃駄弁
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