もしかしたらそれはさっきの鳥かもしれない/ホロウ・シカエルボク
ロックン・ロールが聞こえなくなるまでは
そこは俺たちだけのために用意された楽園さ
世界が営みの真似事をしてるみたいに思える
長い長い時をただ空へ向けて伸び続けた
こんな森の中で息をしていると
もう少し我慢して歩けばいい
もう少し我慢してこの先へ行けば
苦労したことなんてきっと簡単に忘れられるさ
俺はなだらかな傾斜を君が上手く越えられるよう
ゆっくりと手を差し出して待っている
君の手を取るときいつでも
子供のころの初恋の記憶が左胸をかすめる
ペダルを踏み込むことがこの世で最速の出来事だったころの
世間知らずって片付けちまえばそれまでだったころの
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