世界にはどうしてこんなにたくさんの音が溢れているのだろう/ホロウ・シカエルボク
ったやつらのことを…それは俺の空腹とリンクしているわけじゃない、ただもしかしたら、俺の痛みとリンクしているのかもしれない、感情的に餓死したことがあるような感じ、そういうの、判るかい、無意味な生身で生きていた感じ、そうした記憶が線を繋げるのかもしれない、世界はどうしてこんなに音で溢れているのだろう、昔のことを思い出すとき、明日のことを考えるとき、呆然とした現在、何もかもが音に埋もれてゆく、時間を具現化しようとしたら音が生まれるのかもしれない、あまりに多過ぎて旋律にならない、だから様々なものが忘れ去られてゆく、そして街路は幾つもの水溜りで溢れている、それはそのまま、アスファルトで成らされた道の歪みをあ
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