ランチタイム/オノ
と、ローラは聞き返したかったのだけど、
クリスティは抱いていたランチボックスと一緒にくるりと後ろを
向くと、ローラとは離れた場所にあるケイティの机に椅子を
くっつけて、何も大したことはなかったような素振りで楽し
そうに話しながらランチを食べ始めた。
ローラからはケイティがどういう表情をしているのか見え
なかったけれど、たぶん同じように何ごともなかったように
屈託なく話しながらランチを食べる―ふりをしているらしく
思われた。
実際、ケイティにとってローラは何の重要さも持たなかった。
見た目と家柄、それから人脈と、くだらないものを根拠に
作られた学校のヒエラルキー。それにあぶれた
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