廃仏毀釈と偶像崇拝/salco
 
者の後継は根絶しなければ
体制の刷新実現に無用の弊害をもたらすだけだ

市井の片隅でひっそり生きる
ブルボン王朝の末裔
ロマノフ王朝の直系
文芸的には面白いだろうが
歴史ロマンとしては端倪すべからざる存在で
門外に臣民など一人もいない満州族の愛新覚羅や
自らをすめらぎの下に置かざるを得なかった徳川の
子孫が存続を許されたのとはわけが違う
いつでも脅威となり得る王位継承者だ
それが証拠に
世紀末、スターリン像を引き倒した国民の
憧憬とノスタルジアは一足飛びに
こうして天なる玉座におわす、
不滅の救い主たるナザレの大工へと帰依し
あるいは絢爛の王宮に永の暇を告げた、
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