ユキの階段(1)/吉岡ペペロ
 
んが

姫山さん、それってわたしを信用してくれてるんですか、

そう身を乗り出して聞いてきた

ユキは、はあ、と言い気を取り直して

はい、向山さんにしかお願いできひんことやから、

ユキはテーブルに手をついて頭を下げた

頭あげてください、

ムカイヤマさんが二度三度そう言ってからユキは顔をあげてクスッと笑った

あんた大した女の子や、三郎くんはあんたに感謝せなあかんな、

ムカイヤマさんがユキを褒めているあいだユキはじぶんがいま笑った理由を思った

ここしばらくあまり寝てなくて手をついて頭を下げていた何分何秒かのあいだ眠ってしまっておまけにユキは夢まで見
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