詩作行為の倫理学/葉leaf
 
とに(逆にそうでない事情は判断基底から除いて)、一般人の観点から結果が発生すると言えれば、その結果は行為に帰属することが相当だとされる。そのとき、原因と結果の間には「相当因果関係」があると言う。この場合、石が投げられればそれが誰かを傷つけるであろうことは一般人の見地から予測可能であるから、石を投げる行為と人を傷つける結果の間には相当因果関係がある。よって、人を傷つけた結果について石を投げた人は責任を負う。
 これに対して、「石を投げたら人がそれをよけて車道に飛び出し車に轢かれた」という例を考える。石を投げなければその人が車に轢かれることはなかったであろうから、石を投げる行為と轢かれる結果との間に
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