遺書にはならない足跡/セグメント
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正式にどう呼ぶのかは分からないが、私は良く「揺り戻し」と呼んでいることがある。何かしらのきっかけで、以前と似たような精神状態になることだ。
先日、それが起こった。とは言え、まだ安定もしていない状態の上でのことだったので正確にはこれに該当しないのかもしれないが、ともかく約三日程前、深夜二時頃、おそらくはスプリングベッドであろうものの軋む音が聞こえて来たのだ。吐きそうになった上、正直、ここに書いてはならないと思われる他者へと向ける感情を自覚した。癇癪持ちではなく、自他共に認める程、おっとりとした性格のようだが、あの時、私は扇風機を壁に向かって投げ付けてしまった。愚かなことだ。
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