遺書にはならない足跡/セグメント
体、いつ頃からこのように不安を感じやすい性質になってしまったのだろう。人の顔色をどことなく窺っているようにも思う。混雑していなくても電車は苦手だ。瓶詰めにされた蟻のような気がして来る。混雑した駅や混雑した駅前は苦手だ。人間が私も含めて生ごみのように思えて来る。電車や教室のように、一定の空間に一定の時間、同じ人間達がいて、そこに私もいるという状況が苦手だ。喘息以上に息が苦しくなるような気がして来る。それはきっと錯覚なのだが、何故、私はそのような気分になるのだろう。街中で、人とすれ違う瞬間が苦手だ。行列に並ぶことが苦手だ。混雑した階段を上ることも下りることも苦手だ。人にまみれることが苦痛だ。だが、人に
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