俺の一日にはずっと同じ形の染みが記されてゆく/ホロウ・シカエルボク
 
ものを千文字や二千文字の中で
葬儀に参列した人たちに配る略歴のような感じで
終始形を変え続ける濁流を連続シャッターで写真に撮るみたいに
そしてそれを様々な定着でプリントするみたいに
遮光カーテンを見上げながら
天井に貼られたクロスの
僅かに色の違うところをずっと見上げたままでいながら
ごらん、これだけの流れがあったんだ、今日、俺の中に
ただ明かりを消すことだけはしなかった、それはちょっとした自慢のようにとられるかもしれないけれど
連続する日常の中ではそんなに簡単なことでもないんだぜ
誰かに判って欲しいなんて思ってるわけでもないけどさ
生きてきた時間が文字を重ねてゆく
生きて
[次のページ]
戻る   Point(4)