はちがつ/ホロウ・シカエルボク
 
いてあれこれと文句や注意をする気などない、あるときどうかそんなことしないでくれと頼み込んでやめてもらった数週間の、なんと地獄だったことか!

ここ数日まるで足早に秋がやってきたみたいな過ごしやすい午後が続いていたが今日はなんだか死にかけていた夏が突然息を吹き返したみたいに暑い、きみは襟元を気にして小さなタオルでしょっちゅう拭いていたけれど、致命的な欠陥のある住宅のように汗は次々ときみの組織を通過してくる、深いところの血管を切るとこんな風に血が滲み出てくる、とぼくは思う、赤と青のふたつだけのシグナルが点滅すらせずにひっそりと変わるみたいに。

出来ればこの公園をあとにしてどこか涼しいとこ
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