世界=内臓族/paean
てになっている。ふざけんなペテン師。
ドアから居間までわさわさと繁った植物の群れをようやく抜けると眼鏡男がいて、真新しいジンジャーエールをくれた。相変わらずのださいノーフレームで、また手術をしなければいけないと言い出すので、さっさとブラウスのボタンを取ってやった。勝手になんでもしてくれればいい。首筋にあったかい唇が落ちてきた。先生の手術は好き。
「まだ手術が要るなんて聞いてないですよ」
「そうだっけ」
「そうです。悪徳ですねせんせい。そのうちわたし、気切とか胃瘻とかあけられて、チューブまみれで寝かされることになるんでしょうね」
口をぽかりとあけて寝ている姿の映像が横切
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