イギリス/梶谷あや子
 

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星空のようなお前たちの
鈍く ながめる時にさえ
重ならない
鏡のなかにいる
俺たちよ

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(ただ少し 外を
 確かめようとして、朽ちた桟を渡る
反射して
二度とは傍で眠ることもない
一度取り零してしまったら

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けれど変わらないで、
ここにいられるだろうか。
望むものは
、ほんとうに真実 みながそう望めば)

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蒼い月に浮かんだ朝が
ほどけた家路を隠すように
今になって
掠れた記憶の輪郭を俺たちは
駆け抜けた後にしか、
この声を
繋いでいることができなかった
(こんなさみしい雨の、ひ
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