書かなければいけない、ということについては/ホロウ・シカエルボク
 
手で抱えてコンクリの階段に座ってる尾崎と
クラレンスの肩にもたれながらシリアスとジョークの中間くらいの力加減でテレキャスターのネックをつかんでる髭面のブルース、が
並んで、立てかけられてることに、気付く、それは確かに
おれがしたことに間違いはない
だけど、なんて絵だろう、まるで、レコード・コレクターズの、増刊号みたいな雰囲気じゃないか


そう、厳密に言えば、書かなければならないことなど、ひとつもないのだ、本当は…便宜上必要なものとして、そこにあるだけのことで…


書かなければいけない、と決めたことと決められていることに、ついて、考えながら、おれは、マラソンランナ
[次のページ]
戻る   Point(4)