夕暮れみたいな明方がかわいた声を探すころ/ホロウ・シカエルボク
を、うたを、すてるんだ
ギターの弦がはち切れて
壁に傷をつけるけど
そんなことなどお構いなしに
うたを、うたを、すてるんだ
君がすてる歌のことを僕は惜しいと思うことがない
僕がすてる歌のことを君が欲しがらないように
ごみ捨て場はいろんな歌で溢れてしまい
音無しのフェスタが始まってしまう
みんながみんな歌のやり場に困って首をひねるころ
夕暮れみたいな明方はかわいた声を探してる
朝には湿気が似合わないから朝の湿気は悲しいから
夕暮れみたいな明方はかわいた声を探してる
隣町の入口あたりでそれは見つかるけれど
夕暮れみたいな明方のため
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