周年/salco
 
の、ひりひりした警告の甘味
かつて我々は野山を駆け回る猿人に過ぎなかったが

この器用な手は増殖を造出する為だけにあり
喪失に仰天し胸を叩く無能者の嘆きの為ではない
膨張は飽和に達し、反動としての激甚な収斂へ帰納する
米ソ冷戦時代に核兵器は保有各国でフル稼働の増産を重ね
既に20世紀で我々は飽和に到達してしまったのだ
こうしてとうにシナリオは書き上がっているのだが、
どうしても結末を暫時押しとどめたいと言うのなら
核廃絶など、誰も耳を貸さない絵空事を語るよりは
若干の反省を創出する方が効果は捗々しい
疲弊を含めて戦後というインターバルが常にそうであったように
人類はその材
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