子宮の大きさ/チアーヌ
14歳の冬
生理が1ヶ月近く
止まらなかったことがあった
わたしは学校で倒れ
保健室に運ばれた
どうしたのと先生に
やさしく聞かれても
上手く話せない
自分でもわからない
母親に病院へ連れて行かれた
たぶん精神的なものだろうと
医者は言った
わたしの故郷は雪国だ
瞬く間に1メートルくらい積もる
それは道路わきに寄せられて
灰色の壁になる
冷たく硬く汚い壁になる
わたしはそのとき恋をしていた
とても原始的な
ただ悶々と体の中をぐるぐると
恋が回ってる
そんなとき
医者が言った言葉
「好きな男の子でもいるの?」
わたしは思った
こいつを許さない
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