ホワイトで滅菌的なBurn/ホロウ・シカエルボク
溶解炉からゆっくりと流れだしてくる
ついさっきまでなにかであったさまざまなもの
強い熱が視界をうねらせて
喉を焼く臭いは断末魔さえサイレントに踊らせる
きみの手を取り世界の線路の上だ
おれは地図を知らないままの旅人で
いつでもそんなこころのなかでなにかが消滅する音を聞いている
ほら聞こえる、またなにかがあったというだけのものに変わる
滅菌的に白い壁の上に放たれた吐瀉物
美しいと思えばなんだってたいしたことじゃないさ
二粒の錠剤が気分を塗り替えてくれるなんて本気で信じたりなんかしてない
いつだってそいつの取り分はかなり利己的なものだったはずさ
静止したまま
[次のページ]
戻る 編 削 Point(0)