/DNA
 

行き止ま/りはどちらですか?
記号の振り返ったさきで小さな性交が終わりを告げ
埋められたボールのほうで哀しみの羽化する音をきいた気がした。


中野の線路沿いの喫茶店で 向かい合っていたきみたちは 白いシャツのうえに 白さを溢した。
夏の午前の陽光でぼくには何も判別がつかず
路上ではもう一匹の白さが干からびていた。
(風は、
ときに残酷な行いをし)
ちいさきものども、きみたちの悔い改めた翌日に記号は死/ぬだろう。
ならば、せめて密航せよとリリィさん、あなたは云うのか。



見よう見まねで始められた分散する思考たち
きみからの短い手紙には一本の記号が杙を突
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