明け方の女/はだいろ
 
しれない、と思うほどの、
ほんものの、
美少女だった。
女優の、夏帆によく似ていた。
どうしてこんな子が、なんていうふうには、
さすがにぼくはもう思わないけれど、
パチンコの中毒のように、
外れたら外れたではまってゆき、
当たったら当たったではまってゆくのが、
女遊びとゆうものなのだろう。

大人のキスじゃなくて、
ぶっちゅーというような、子供のキスだったけど、
それはそれ、
やがて外は明るくなってきて、
抱いて頭をなでてあげながら朝を迎えた。
一期一会なんて、
意味がないよ。
っていう、勘九郎の言葉の意味が、いま、こころに染みた。

ぼくの彼女は、
ぼく
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