盲目/はるな
。
その場で手紙を開いたサンタクロースはその文字の美しさに息を飲んだ。
「素晴らしいよ!きみはとてもきれいな字を書く。信じられないな!」
サンタクロースは呟いた。
「信じられないとは、何事だ!彼女がまるで、視力のある人間より劣っているようにも聞こえるじゃないか。」
慈善団体の男は叫んだ。
少女は不安そうに言った。
「ねえ、私、そこに書いた贈り物をもらえる?」
少女が望んだのは新しい靴下だった。その施設の子供たちはいつも、慈善団体から善意で寄せられる、清潔なお古を着ていたから。
ところでクリスマスパーティーのレクリエーションでは、慈善団体の大人た
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