雨の歌がきこえる/あまね
 
ひとつながりとして、
ぼくたちを生んだ
青と赤から
むらさきが織られるように
ぼくたちをかたちづくった


怒り、悲しみ、よろこぶすべての歌
ささやき、くちずさみ
みたされ、あふれて
こぼれだす
あらゆる色

耳をすまして
胸の高鳴りを聴こう
新しい季節がやってくる
この目が、この耳が
この鼻が、この舌が
この手足、そしてこの心が
ありのままかなでる音を、聴こう

魂は空から
肉体は土から
分かたれたようで
はじめからひとつながりだったもの
父の呼吸と母の鼓動
つながれ
すべての生命たち
つながれ
この雨の中つながれ
すべてまとめて

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