23時のトラック競技/subaru★
ョン
歩行器が今夜のペースメーカー
マイマイのように ユックリとユックリと這う
娯楽室前〜配膳室前〜トイレ〜エレベーター前
壁の時計の針が意地悪く高速回転
狂ったように針が回りやがる
へたった足がナースステーションの前まできた
はぁ こんなに歩くのが辛いのか
おぉ こんなに歩くのが誇らしいのか
2週目 後ろからコツコツと足音が俺を追ってきた
これが噂の院内に潜む幽霊か?と
段々と足音が近づいてきた
後ろを振り返ると推定8歳?の少女が
ナースさんの肩を借りながら
このトラック競技に途中参戦してきた
向こうは二人三脚
こっちはペースメーカーを除けば
孤独の
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