チアノーゼ/士狼(銀)
とつ、可能性がマイナスに振りきれるまで戻ってこいと一心に酸素を送る。
なんて滑稽なんだろう、苦痛を与えない倫理に従って、瞬間で脳を焼き瞬間で首を落とすくせに、毎日の屠殺は気にも止めないくせに、
それらに4つの感情しかないと知っていてもどこかで疑っているのだ。
恐竜の化石を国際単位の陰謀だと仮定して楽しむように、ずいぶん昔の心優しい意地悪な神様が未来のぼくたちの生活が快適であるように彼らには高度な感情がないとぼくたちより前の科学者に思い込ませたんじゃないかって、むしろそうであることを望んでいる、そんな澄んだ虚ろな眼で裁かれるには、ぼくたちはあまりに汚れて脆弱すぎるから。
目を覚ましたらぼ
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