チアノーゼ/士狼(銀)
らぼくたちは研究所のネズミで、少ない感情を操ってケージの外に思いを馳せる、何も分からないまま眠ったらもう二度と目覚めない。
あぁそうだったらどうしよう、どうしよう、いつ死んだっていいとかつて口にした言葉を何度も何度も咀嚼するのに飲み込めない、
この長い夢から目覚めるのはどうしてこんなにも恐ろしいのだろう。
呼吸するように死に、眠るように生きる、彼らの中に自分を見つけたら瞬間で振り切るしかない、でないと、破れ始めた真実に殺されてしまうよ。指先からチアノーゼ、高い音で迫ってくるサイレンに呼ばれている、
次はきっとぼくの番だ。
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