詩なのか/nonya
 

なぜ詩なのか



面倒臭くて つい
手軽な言葉を投擲してしまった
口淋しくて つい
甘ったるい言葉を咀嚼してしまった

<優しさ>の優しくないアクや
<悲しさ>の悲しくないオリが
胸のT字路で行き詰まり
嫌なゲップが出てしょうがないから

僕はそれを
指から逃がそうとした
詩のような檻にそれを
閉じ込めようとした
ただそれだけのこと

もしつき合ってくれたらありがとう



いつ詩なのか



上りつめている時は
脚韻どころか
気の利いたお世辞すら満足に言えない

下りは
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