笑うカスタネット/m.qyi
 
もそうだが、オバケのQ太郎君のようにただふわふわテレビの中で浮
いているわけでもない、社会に影響を与え得る考え方なのだ。

個人に対して、公人という言葉もあり、個人がいる場所をプライべートと呼ぶと思うが、
このプライべートという考えは非常に新しいように思われる。これは、僕たちの意識の進
歩のためでもあろうけれど、やはり、社会の生産のあり方にも関係しているだろう。本来
労働というものは質的なものだろう。僕が何の目的もなく一時間腕を振り回していたとし
ても、よく働いたぞと言って褒めてくれる人は少ない。何か意味のある質を作り出した時
に初めて「働いた」ということだろう。それがいつの間にか
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