うたたね/mugi
 

それはわたしの子供であるような気もしていた、女の顔は
枯れた夏草をおもわせた、そこにいるのに、おもいでのよ
うに不確かだった、あれからいろいろと考えました、ある
いは、とてもながい話になるかもしれません、どうやら女
はわたしのことを語るつもりだった、ふと、次に女が口を
ひらいたら、それに拳をつっこんで、ただただ暴力的に唇
を裂いてやろうとおもった、







、、







ほんとうに
さよならをいうときは
そのひとを
ころすようなきもちで
いうのです







、、







     太陽が水
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