うたたね/mugi
 
りから煙がのぼっているのがみえた、白くて
ほそい、けれど巨大な腕がそらにむかってのびているかの
ようで、どことなく求道的な光景にもみえる、屋上にのぼ
ろうと彼女の手をひくと、夏だというのに陶器のように冷
たかった、







、、







( とおい砂浜で、
城をつくっているこども、)







、、







おかあさんが
りんごのかわを
むいてくれて
ほそくて、あかい
その
つらなりをたどると
いつかのはだしの
すなはまや
すいようびにかえしそびれた
ジドウショのことを
おもい
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