ほんとうの真夜中の在り方は知らねえ/ホロウ・シカエルボク
 
るのだろう
結局のところ
見えるもののことしかひとは判らないのかもしれないな
スピリットだって結局は
媒体の上で結論するんだ
俺は悲観しているんじゃないよ
俺は諦めているわけでもないよ
俺は途方もなく心細くなっているわけでもないよ
ただ真夜中をどんな風に泳ぐのか
まだ知らずにいるってだけなのさ
ほんとうの暗さじゃない夜は
カーテンを開けてもあっけらかんとしてるもの
思い出したようになにかが蠢いて
空っぽの上空で反響しつづけるもの
眠りのためにあるものを知りたい
だけどそれにノーと言うような手段ばかりを
俺は選んできてしまったわけなのさ
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