ブラウン・シュガー・シンドローム/茶殻
なのかもわからない不親切な一団で
呆けた僕に祖母はただただ派手な下敷きを買い与えた
『夏休みの思い出』として課された作文に弔ったのは
それよりも共食いしたザリガニのこと、先の丸まった2Bの鉛筆で――
。。
コーヒーのスチール缶の表面には苔が生える
飲み込まれて溶けることばかりが
生であり死であると結論を求めて
疼きはいつでも不揃いな前歯で甘噛みを怠らない
プルタブを引くと
そこは夜になるはずの沖
キスをしたんだろう、俺はそれと
誓いを立てたのだ、ひとつになるために、
飲み口の崖から今に飛び降りようとして
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