ブラウン・シュガー・シンドローム/茶殻
 

僕は何に忠義立てているのか気がつく
   夜に与えられた封土
   隙間なく並べられたビルから飛び降りたスタント
   彼は光に溶けたのだと知る


  人差し指と中指のあいだに浮かぶ
  発情を終えた早熟な昼夜の残滓
  ストロー という道具は実際文明的なのかとか考えながら
  僕は渦のなかでひらひらと桜のように舞い落ちるポテトチップスを啜った

  「読みたい詩があるなら自分で書けばいいじゃない」
  そう言ったのは あなた だったか おまえ だったか

  あのウッドベースは
  かすかな胎内の記憶だったのかもしれない

  夜に溶けたがるのは
  現代病だそうだ
  ようやく わかったそうだ


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