歌謡曲日和 -あの娘は綾波レイが好き-/只野亜峰
レスに晒され続けているからこそ『彼女が気まぐれに見せる優しさ』が強くクローズアップされるわけですね。このあたりは難しいのですけど、端的に言ってしまうと歌い手である『僕』が惹かれているのは『本当は優しいはずのあの娘』であって『薬物に依存し、寂しさをまぎらわす為に誰とでも寝てしまうあの娘そのもの』ではないわけです。挙句の果てに最後は自分を『あの娘を救えなかった悲劇のヒーロー』に仕立て上げてしまうわけですから、それはそれで一つの『すれ違った男女の悲恋の物語』としては美しくもありますが、こうなってしまうと『依存症のあの娘に惹かれた僕も彼女に依存していたけど結局彼女を救う事はできなかったよ。テヘッ☆』という
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