五十日目の日記/縞田みやぎ
 
を少し片付けて退路だけは確保し,ついでに捜索してあめやちょっとした菓子を拾い集めた。でも何日分で割れば良いのかわからなかった。プロパンなのでガスだけは付くことを知った時は嬉しかった。もう一度外に出て,避難所になっている近所の学校にまでなんとか行き,頼まれていた,うちの近所に住んでいるという子を捜した。見つからなかった。つながれていない犬が歩いていた。消防署の避難者に紛れ,一口チョコレートを2つ貰った。帰宅し,また体をがしがし拭いた。トイレが流せないので気休めに芳香剤を置いた。フライパンにクッキングシートをしいて冷凍保存のご飯をいためて食べた。明るいうちに猫トイレを掃除した。外套をまた着こんでラジオ
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