2277-01/雨伽シオン
みが死ぬまで怨まれていたいとすら思った。
私はきみの大切な少女を殺してしまおうと決意した。ゼリーに半ば埋もれた白い首に両手をかけて絞め上げる。少女は目を大きく見開き、絶頂を迎えたように痙攣している。それがいっそう私の憎しみを掻き立てた。少女の頭をゼリーに沈めて窒息させようとするが、ゼリーは胎盤のように彼女と臍の緒でつながっていて、そこから酸素を補給しているらしい。少女の息を止めるにはどうすればいい。臍の緒を断て。臍の緒を断て。私を殺した女、私を産んだ女、私をいじめた女、私を慈しんだ女、私を裏切った女。彼女たちの哀しくて厭わしくて愛しくて憎たらしい声が私の脳髄を腐食させてゆく。少女を殺すにはどう
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