フラット/ホロウ・シカエルボク
て話を進めてみようか……それはいつか寝床で見た夢の、忘れられない風景に似ている、あるいは、数年も経って新しく思い出してしまう風景に似ている……思い出すという作業は再構成に似ている、いちどばらばらになったものを拾い合わせて似たようなものに作り上げる、同じものではない、それは決して同じものではない……いちど壊れたものは二度と、同じかたちになることなどない……細かくちぎった写真を拾って貼り合わせるようなものだ、残るべき情報さえ残っていれば、些細な違いは問題には出来ないものだ、写真を貼り合わせることと比べて違いがあるとすれば、あきらかに違う方になっていたって構わないということだ……もちろんそこに納得出来る
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