2006-2007 刺青、あるいは痕跡/はるな
っているのだが、いつの間にわたしは願っているのだろうか。下手に出ることに苦は無い、いくつでも土下座しよう、頭の形が変わるまで、虐げてください、と、それで少し赦された気になれるから。ろくでもないのは承知で、偽造を悪とは思わない、行為が悪いのではなく存在することでそれらが生まれるので、わたしは!存在しつつも、などとあつかましいことは考えられず、だってわたしが!わたしが!
少しも混線しない。脳がいつでもすっきりしているわけではないが、誰かほかの人間が割り込んではいない、すべてわたしだ。重複するわたし自身。しかしすべてわたしだ。繰り返し、繰り返す、理解している、それがわたしであるということをわたしは理
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