菜の花のこと/はるな
 
かんじになってしまうのだとおもう。

きょうは、運転免許の再交付へ行った。わたしのうちからその場所まではとても遠くて、電車とバスをのりついで一時間半かかる。バスに、一時間もゆられるのだ。行きも、帰りも、バスは程よく空いていた。
運転免許センターでは、物事のほとんどは滞りなく進められ、明るいライトを背にばしっというシャッター音でとられる写真、つねに怒った口調の女性の事務員、さまざまな世代の女性と男性、うすくらい食堂、べたべたした合皮のソファー、節電中のはり紙―そんなもののなかで、わたしの免許証も再交付されるに至った。
わたしはほとんど運転をしないが、学生でも社会人でもないので、運転免許証がな
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