もっと どうでもいい話/佐々宝砂
 
「どうでもよくない」話ばかり書いてきたので、今度はほんとに「どうでもいい」たぐいの話もしてみる。「どうでもいい」の定義というのは、だいぶ見えてきたと思う。当人に無関係で距離が遠く、人命に関わりなく、知らなくても人生をちゃんと送ることができ、興味もひかず、昇格や試験で困ることもない。まあそういうのが私の考えるところの「どうでもいい」である。某番組の無駄知識にやや近い気もするが、私はあの番組、もう飽きた。まあそんなことどうでもいいか。「どうでもいい」と無駄知識は、微妙に違う。たとえば数学知識なぞは、たいていの社会人には「どうでもいい」。しかし数学を必要とする一部社会人と学生には、切実に「どうでもよくな
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