誰かぼくにファミコン買ってよ/竜門勇気
を受けてルーシー一家は腹を立てた。明日自分たちにどんな不幸が起きるか知っているように予言めいた脅迫文をしたためている。
西へ着いてしまうと電車は空っぽのミルワームになって、陶器の輝きに淋しげな僕らの顔を眺めるだけのつまらないマジックテープを演じている。
くしゃみが止まらない。免罪と遊ぼう。
ハレルヤ!ハレルヤ!合唱団とすれ違う。
奴らの自尊心だけが青く澄んで晴れている。
新しくて無意味な宗教に守ってもらおう。
ウェットティッシュで鼻をかんでいたつもりでいた。それがたっぷりアルコールを含んでいて、僕とどんな関係にある存在かなんてきにせず。
鼻をかむたび、ぼくは世界の開拓者になっ
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