誰かぼくにファミコン買ってよ/竜門勇気
 
なったつもりで世界中のたっぷりアルコールを含んだ鼻紙もどきを手に入れるつもりになる。
観覧車はまわる。観覧車以外も。
目の前を飛び回る星たちは、せわしなく目を撫で回す。
一時間も歩くとそいつらが頭のてっぺんの糸を引っ張りまわして立っていられず、青いアスファルトの灰色の手すりにもたれて黄色い出来損ないと戦うハメになった。
なんども警察官はやってきて、去っていく。
僕が奴らを倒すのを待ってるんだろう。負けながら朝を待つ。


戻る   Point(0)