愛に関する覚書と考察/はるな
んて、小説や映画に任せておいた方がいい。私たちは生活をしなくてはいけないのだ。健やかな生活を送らなくてはならない。同じ場所に立って、しっかり前を向いて、お互いの足で進むべきだ。誰かの体を道具みたいに使うのではなくて。自分の持っている術で進みながら、認めることだ。相手が自分ではないということを認めること。
認めることは、許すこととも似ていると思う。認めることは愛ともすこし似ている。そして私は多分許されたいのだ。あらゆるものに、あらゆる人に、許してもらいたいのだ。でも、似ているだけで、許されたからといって愛してもらえるわけじゃない。
私は、私以外のものが、私ではないということを知らなければなら
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