さらに どうでもいい話/佐々宝砂
ら「どうでもいい」話かもしれない。なんとなく、そんなにおいがする。なので、ひとまず別にしておく。
「どうでもよくない」話は、たいてい真面目な顔をしている。ものすごーく真面目な顔をしている。究極の「どうでもよくない」は、人の死というものであって、だから葬式ではみんな真面目な顔をしているのだが、ここで距離という問題がでてくる。自分の近親者が死んだら良かれ悪しかれ「どうでもよくない」話だが、知らない国の知らない人が死んでも、実に「どうでもいい」。知らない国の人でなく、知り合いの親が死んだ程度の葬式だとしても、わりと「どうでもいい」部類なので葬式中に眠たくなったりする。なんで「どうでもいい」かという
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