殺戮のスモウ取り/オノ
越しに人々の
混乱ぶりを見ていた。
大学生のグループ数人が手足を振り乱してなにか話し合っている。
その中には窓から外を眺める美穂子の姿もあった。
美穂子は不安げな目であたりを見回したあと、何かに気付いたような
表情をして車椅子を後ろに走らせた。
私もすかさず辺りを見回したが、濃い雪の中で何も確認できなかった。
美穂子・・・
大丈夫だ。いざとなったら俺がお前を守ってやる。
必ず・・・。
私は念のため、それから寒さもあってホテルに戻ることにした。
いずれにせよ、犯人のしっぽを掴むまでは無駄に動かないほうがいい・・・
裏口からホテルへ戻ろうとすると、さらにぐるりと回った位置に
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