イメージできるかい?/はるな
 
。背徳の意味もわからないままに。だからきみは責めることができなかった。自分自身を犯していくものものに対して、怒りをもつことを禁じた。それはいつもきみ自身に向けられていた。
あえてここで語ろうか。そうしたほうが良いだろうか?わたしはわたしに関する浄化をおこなうことができるだろうか?それをもうずいぶん試してみたけれど、何をしても間違いだという心持ちが湧き上がってきて、せつなくなるだけだった。
きみがいちばんいやだったのは、身体的な、物理的な、言葉通りのレイプだった。きみはそのときイメージすることができなかった。すべてのイメージは無意味だった。イメージはイメージでしかないから。手足が生えて、きみを守
[次のページ]
戻る   Point(0)